ハードウェアエンジニアの備忘録

電子工学(半導体物性)→応用光学・半導体プロセス→アナログ回路→C/C++→C#/.NETと低レイヤーから順調に(?)キャリアを登ってきているハードウェアエンジニアの備忘録。ブログ開始時点でiOSやサーバーサイドはほぼ素人です。IoTがマイブーム。

海外のスタートアップ関連イベント、展示会でオススメのものまとめ。Viva Technology報告会情報とともに。

「海外スタートアップイベント活用のポイント」Viva Technology報告会

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peatix.com

先日、スタートアップから見たおすすめの海外イベントの紹介をする勉強会に参加してきた。そこの議論の内容が非常に興味深かったので、シェアするとともに、海外の展示会やイベントについて軽くまとめてみようと思う。

海外イベントの選び方、成功のポイント

上記peatixリンクを見てもらえれば分かるように、フランスのViva Technologyというイベントについての座談会もあったのだが、今回のスコープとは多少外れるので、割愛し、海外イベントの選び方のセッションから書き下す。

パネリストの方々

議論内容

  • それなりに経費がかかる海外イベントへの参加。そこで成果を得るためのノウハウをご紹介いただきたい。まずは、皆さんのイベント参加経験から教えていただきたい。(西川氏)

    • 2、3年で40個くらいのイベントに参加した。CESなどの業界別のイベントやスタートアップ系のイベントに参加。国はアメリカ、ヨーロッパ、ドバイ、シンガポール。同僚は北京、上海のイベントにも参加している(美谷氏)
    • 創業事業がリテールであるが、インダストリーカットのイベントも行く。また、nVidiaSalesForceに出資してもらっているので、GTCなどは参加している。(外木氏)
    • 国内外合わせて20個程度。あとはインテルとパートナーなので、インテル関連のイベントに参加。アブダビ、ドバイ、バンコク、CESなど。求められれば行くというスタンス。こちらで出展料を払っていくケースはまだない。(木村氏)
    • 参加した数は20前後。出展や登壇したのが10個ぐらい。業界イベントやSXSW、CES。アジアだとスタートアップ系イベントなど。(萩原氏)

  • これだけは参加した方が良いイベント、呼ばれても参加しないイベント、色々とあると思うが、どのようなイベントを選んだらよいか?(西川氏)

    • スタートアップ目線で言うと、プロダクトのフェーズにもよって異なる。プロダクトマーケットフィットが終わっているか否か。あまりアーリーな段階で大きい展示会に出展すると埋もれてしまう。であれば、コンペなどに出場し、勝ち上がっていきイベントに登壇するというのが良いのではないか。一方で、大きいイベントが駄目かというとそうでもなく、CESで言えば、EurekaParkなどもある。EurekaParkなどはこじんまりしたブースが集まっているので、ブースの見た目で差別化が出来ない。そして、参加するイベントとしてはMWCがベスト。特にB2B狙いなら必須であると思う。(萩原氏)
    • 展示会に対して、直接顧客の獲得するのは期待していない。製品に最新の技術などを取り入れ、自社製品のバリューを上げるという参加の仕方だ。その観点で言えば、CESは大きい企業(例えば、デバイスメーカーなど)のトップと直接会える。ASEAN系だとセミコンはオーガナイズがしっかりしているので業界にいる人たちを見つけやすくOEM先などは見つけやすい。ダントツはCES。行くだけで収穫がある。セミコンはモノづくりをしたい人にはおすすめ。(木村氏)
    • 最初はAwarenessを高める目的で参加する。ASEAN地域でおすすめなのはInnovFest。参加することでシンガポール政府へのチャネルが出来る。自身のプロダクトに自信があるのなら参加したほうが良い。Leadという部分ではnVIDIAのGTCカンファレンスが最も良かった。DeepLearningに関わる会社が250社参加している中、nVIDIAから出資を受けたのは5社でその中にABEJAは入っていたのでプレゼンスが示せた。また、高い参加費を払わないと参加できないので来ている人たちが皆真剣。高くて難しそうなイベントを選ぶと良い。(外木氏)
    • スタートアップのフェーズによっても違うが、一番オススメなのはCESのUnveiled。これは選考もあるのだが、メディアの人しか参加しないため、対メディアPRでは大きな影響力ある。MWCは残念だった。Huaweiがホールを貸し切っていたり、ブースがHuawei帝国のようだったり。HPやNECがブースを出していても、人全然いない。イベント時のバルセロナはチケットもホテルも高いし、不満だった。スタートアップ系の4YFNは良いが、MWC本体は大企業向けの接待イベント。(美谷氏)

  • 海外イベントに参加する際のKPIはどのように設定している?(西川氏)

    • CESはわかりやすく成果があるが、行ってみないと分からないイベントも正直有る。その場合、必ずどこかで商談を入れ、出張全体で元を取れるようにする。例えば、ベルリンのイベントだったら、アムステルダムで商談もするといった具合だ。また、チラシをどれだけ撒いたかも一つのKPIで数はカウントしている。(美谷氏)
    • CPA(Cost Per Acquisition)のような顧客獲得の算数は社内である。また、メディアでプレゼンが取り上げられた、ファイナンスに繋がった、それが最終的な利益につながるというのはアピールになる。また、事前にどの会社がどういう形で来るかが分かる事もあるので、意思決定検者と会うようにする。その日のうちにメール、1週間後にフォローメールも忘れがちだがする。日本でしている当たり前のことをする。(外木氏)
    • 展示会のあと、1週間程度は滞在するようにしている。そこで、商談をする。CESの際はLasVegas→SF→サンタクララインテルのSVPと合った。また、成果の期待の半分くらいは外れる。でも行ってみると、思いがけないオポチュニティーがある。(木村氏)
    • シードアーリーの頃から行っていたから、正直KPIは最初はなかった。それよりも闇雲にチャンスをつかみたい、グローバルなら誰か引っかかるのではないかという気持ちが先行していた。その中で編み出したのが、パートナー企業に連れてってもらう。初めては香港だったが、デバイス系のパートナーに連れて行ってもらった。最初はいかに現地の滞在時間を少なくして、やっていた。そうすると出先でテーブルセットですぐカバンを開いてデモできたりする。プロダクトソリューションフィットに辿り着く前に、意見を聞きたいが、出展すると生の意見を聞ける。作り込む前に意見を聞きたい。やっと最近になって(顧客を)刈り取りたいと思うようになった。また、一人で行くのではなく、メンバーを連れて行って、プロダクトの説明をさせると社内のインナーマッスルが鍛えられる。社員に刺激を与えられる(萩原氏)

  • 展示会で会った人たちのフォローアップはどのようにしているか?日本では名刺を見れば分かるが、海外はわからない会社も多いと思うが。(西川氏)

    • 名刺はあてにならないし、活用もできない。一番良いのはLinkedinでその場でつながる事。そして、忘れないうちにメッセージを送っておく。興味ある人はその日のうちにつながるというのが大事だ。更に、本当に大事な相手は現地で食事を設定する。ブースに来たうちの10-20%くらいの来場者はLinkedinにつなげる。あとでやると探せないので、その場でつなげる。そういう意味で言うと、合う前にLinkedinのプロフィールは真っ黒にしておいたほうが良い。(萩原氏)
    • 名刺をあとから見返すのは苦手。自分の名刺はQRコードが印刷してあって、SNSが全部書いてある。基本は大事な人は可能であれば飯を食うようにする。(木村氏)
    • その場で次の日にアポをとって、面接につなげる。我々の業界では、需要・供給バランスを見ているとアジアは圧倒的に供給側のプレイヤーが少なく、テクノロジー的に解を持っている企業が少なかった。その時点でLeadが溜まっているので、あとは刈り取るのが我々の仕事だった。また、初期には経産省TVSの制度で仮説検証をさせてもらって、今に至っている。(外木氏)
    • 名刺は難しいし、メールも見れない。パリに行くなら彼に会おうみたいなのは整理している。この人がキーパーソンだから、フライトを変えて会うようにしよう、など。展示会の中で商談が解決することは少ない。2年目、3年目にようやくビジネスをしようかという話に発展したこともある。キーとなる展示会では同じような場所、カラーで何年か展示を続けることが大事。(美谷氏)

  • 最大限に海外イベントを活用するにはどうしたらよいか?(西川氏)

    • イベント以外のイベントを探すようにしている。CESの例ではMeetUpを探すようにしている。イベントは人が多すぎてゆっくり話せないことも多いので、イベント期間中のサブイベントに顔を出すようにしている。(美谷氏)
    • 事前準備が9割。海外イベントに出ることが決まったところで盛り上がってしまって、本番は名刺の枚数、ビラの枚数足りないことも多い。日本だったら、Leadどのように流すかなどしっかり準備をするが、海外では怠ってしまうことも多い。あたり前のことだが、準備時間をかければかけるほどリターンも大きい。(外木氏)
    • なるべく長く滞在することだ。また、相手のオフィスを訪問する。訪問すれば、会社規模や言っていることが嘘でないかが分かる。(木村氏)
    • 自分の合う展示会を探す。事前準備は国内でもやるが、現地で準備をすることもおすすめ。日本で印刷したビラが足りなくなった時にも、ビラの印刷も現地の業者を使えば、対応できる。あとは、オープンマインドで図々しく会う。意思表示する事が大事だ。スタートアップは海外のピッチコンペに絶対出るべき。(萩原氏)

議論に上がった展示会+α情報

以下に、海外のスタートアップに関連するイベントをまとめます。開催時期に関しては年によって前後したりするので、最新の情報を調べるようにしてください。

開催時期 イベント名 開催場所 概要 参加費その他
1月 CES ラスベガス(アメリカ合衆国 世界最大級のエレクトロニクス系の展示会 無料~$200(早期登録で無料)。業界イベントの為、一般客参加不可。
2月 MWC バルセロナ(スペイン) 携帯電話関連の展示会 699ユーロ~
3月 SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト) オースティン(アメリカ合衆国 もともとは音楽祭として始まったが、今ではテクノロジーの祭典として注目を集める。 $495~$1,695
3月 CeBIT ハノーファー(ドイツ) 世界最大級のコンピュータ・ITの展示会 61ユーロ
3月 GTC サンノゼアメリカ合衆国 NVIDIA社が開く開発者会議 展示のみ$325、会議含~$1,920
5月 Google IO マウンテンビュー(アメリカ合衆国 Googleが行う開発者向け会議 アカデミック$375、一般$1,150
5月 Tech in Asia シンガポール シンガポールで行うスタートアップイベント STARTUP PASS: $299 GENERAL PASS: $499 INVESTOR PASS: $799
5月 innovfest シンガポール シンガポールで行われるSMART NATION INNOVATIONS WEEK期間中のイベントの一つ £147.50(早期申込割引)–£295.00
6月 CES Asia 上海(中国) CESのアジア版。中国で行われる 早期登録で無料
6月 COMPUTEX 台北(台湾) アジア最大級のコンピュータ・通信関係の展示会 200台湾ドル
6月 Viva Technology パリ(フランス) スタートアップや投資家が多く集まるパリのイベント 300ユーロ
6月 WWDC サンノゼアメリカ合衆国 Appleが行う開発者向け会議 $1,599
7月 Tech Open Air ベルリン(ドイツ) テクノロジーとアートをテーマとしたイベント 419ユーロ~
9月 TechCrunch Disrupt SF サンフランシスコ(アメリカ合衆国 TechCrunchが主催するスタートアップイベント $1,995~
11月 Slush ヘルシンキフィンランド フィンランド発のスタートアップや投資家が集まるイベント 295ユーロ~(複数種類あり)

※続きは今後更新します;;

海外イベント参加成功のコツまとめ

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